この記事では,
メンタリストDaiGoさんの著書『知識を操る超読書術』
で紹介されていた読書術の中でも特に,
「本を読む前に何をすべきか」
について,私が実際に取り入れた方法や感想も交えてご紹介します!
DaiGoさんは本書の中で次のように言っています。
本から得た知識をアウトプットできるかどうかは,「本を読む準備」をしているかどうかで7割決まります。
あなたは,読みたい本があるといきなり読み始めてしまうことが多いのではないでしょうか。
しかし,そうやって読んだ本の内容をどれくらい人に説明できるでしょうか。
この記事で紹介する「読む前の準備」をマスターし,
日々の読書ライフに取り入れることでもっと効率よく読書を楽しみましょう!
読み始める前の”準備”がどれくらい重要か
タイトルや表紙の言葉に惹かれて本を手に取ったあなたは,
いきなり最初から読み始めてしまうのではないでしょうか?
これでは決して本の内容は身に付かない,とDaigoさんはいいます。
これまでに読んでみた本を思い出してみてください。
「あの本の内容はしっかり覚えてるな〜。」
「でもあの本はあんまり覚えてないな,,。」
というように,定着度にバラつきがあるのではないでしょうか。
そして,このようなバラつきが生じる大きな要因は
「その本を読む理由を明確に意識していたかどうか」
にあるといいます。
なんとなく面白そうだから,という理由で手に取った本は,
「なんとなく面白かったな〜」
となるだけで人に説明できるようにはなりません!
一方,きちんと自分の中にその本を読む理由や目的があり,
そしてそれを明確に意識している場合は
本の内容を人に説明できるレベルで記憶できます。
この,「読む理由を明確に意識する」ということをするために,
本をいきなり読み出すのではなく,そのまえに落ち着いて準備をする必要があるのです。
読書のメインパートは読書中ではありません!
読書の”前"にこそ,エッセンスが詰まっているのですね。
これをきちんと理解して,
次から説明する3つの準備テクニックを学んでいきましょう。
1. メンタルマップを作る
本を読み始める前の最もシンプルで効果的な方法が,
「メンタルマップ」を作ることだそう。
メンタルマップとは何か,というと
「興味やモチベーションを持続させ,途切れた集中力を復活させるためのメモ」
です。
より具体的には,
「なぜその本を手に取ったのか?何を知りたいのか?」
といった本に対する"意欲"を忘れないよう事前にメモしておくことで,
読書の途中で集中力や目的を見失ってしまっても,これを見返して軌道修正できるというものです。
一冊を読み通そうと思うと,どんなに面白い本であっても集中力が下がってしまうのが人間です。
ただ,ちゃんとそれを予防しておくことで,高いモチベーションを維持して読書ができ,
読んだ内容の定着率も上がるし,最後まで読み切る力も身につくというわけです!
読む前に何をメモすればいい?
具体的にメモすべき内容は,以下の3つです。
メモ
- 「なぜ,この本を読もうと思ったのか?」
- 「この本から何を得たいか?」
- 「読んだ後,どういう状態になりたいと願っているのか?」
この3つを,メモ帳・できれば栞に思いつくままに書き出してみましょう。
メンタルマップを作るときのコツ
とはいえ,実際にメンタルマップを作ろうとすると
意外にも書き出す3つの項目と本の内容を関連づけさせるのが難しかったりします。
↑例えば,名著『影響力の武器』の場合,
「影響力を周りに与えられる人になりたい。」
と書いたところで,内容が抽象的すぎてモチベーションへの刺激になりません。
そこで,もっと具体的で,読んだ後のビジョンが見えるような目標を書き出す必要がありますが,
そのために本書では「目次をチェックすること」が推奨されています。
例えば同じく『影響力の武器』の目次を見たときに,
「第7章 希少性ーわずかなものについての法則」
という見出しが目に止まったとします。
そのとき,自分の目に止まったということは少なくとも自分が興味をもっていることを意味しているので,
目次の内容を参考に,こんな読後のビジョンを立てることができます。
こうすることで,自分の立てた目標と本の内容がリンクし,
読書へのモチベーションを無くすことなく読み切ることができるということです。
どこにメモすればいい?
メモすべき3つ内容がわかったところで,
次に,そのメモをどこに書けばいいか,気になりますよね。
結論メモをするおすすめの場所ですが,
「読書中に目に入るところにメモをする」
というのが一番効果的です。
なぜなら本を読んでいる最中に集中力が下がった時,
そのメモがすぐに目に入ることで,やる気を取り戻すことができるからです。
ここに注意
メモすればいいからといって,「スマホのメモアプリ」や「読書ノート」「手帳」など,読書中に目に入らないところは効果が下がってしまうので気をつけましょう!
これを踏まえ,一番おすすめしたいのは
「本の栞(しおり)にメモをする」ということです!
これであれば,途中から読書を再開するときにも栞のメモが目に入るので,
「ふむ,私は〇〇を知りたくてこの本を読み始めたんだったな。」
とゴールを再認識することができます。
2. キュリオシティ・ギャップを活用する
2つめの「キュリオシティ(=好奇心)ギャップ」ですが,
これは読んだ内容を記憶に残すための準備です。
好奇心のギャップ,すなわち
「自分がすでに知っていること」と「本の中に書かれた自分の知らない知識」
のギャップを意識することで好奇心が刺激され,より効果的に内容が定着するという仕組みです。
これは心理学・脳科学を応用したテクニックで,
知識のギャップに気づくと,その空白を埋めたくなってしまう人間の性質を利用した手法です。
どのようにキュリオシティ・ギャップを活用するか?
では実際のやり方ですが,
まず本を読む前にノートを用意し,そしてノートに自分の知っていることと知らないことを書き出すだけです。
具体的には,
簡単な流れ
- 見開きが空白のノートを用意する
- 本のテーマやキーワードを確認する(投資,勉強法,など)
- そのテーマに関して,「自分の知っていること」を左ページに書き出す
- そのテーマに関して,「興味がある知らないこと」を目次を見ながら右ページに書き出す
だけで準備OKです!
これによって「自分の知らないことが書かれているのはどこだろう?」と
好奇心が刺激され,そしてそれを見つけた時に感情が動き,記憶に定着しやすくなります!
読む前に著者について知ることも有効!
本を読んでいる時の好奇心と記憶の定着率を高めるための方法として,
「著者について詳しく知り,著者と会話しているかのように本を読む」
というテクニックもあります。
あなたは,「本を読んで知った内容」と「人との会話で知った内容」では
どちらの方が印象深く覚えていますか?
ほとんどの人は,「人との会話」の方が印象に残っていると思います。
その理由は「人と会話する時には感情が乗っているから」です。
読書ではどうしても受動的な学びになってしまい,
自分のペースで読めばいいというリラックス感もあるため,
緊張感や集中などといった感情があまり乗りません。
しかしそんな普段の読書も,
あたかも著者と会話しているかのように楽しむことができれば,
その内容がより鮮明に記憶に残りますよね!
そのための方法が,「読む前に著者について詳しく知る」ということです。
例えば,著者の経歴をWikipediaで調べてみたり,
著者が出ているテレビ番組やYouTubeの動画を見て声を聞いてみたり,
著者がその本を書いた理由やどんな気持ちで書いたかをインタビュー記事などで読んでみたり。
いろんな方法を使って,その人のイメージを脳内に描いていきましょう。
そのイメージが鮮明であればあるほど,読書はより会話に近づき,
内容が印象深く頭に残るようにできます!
3. セルフテストを行う
3つ目の準備が,「セルフテストをする」というものです。
これはどういうものかというと,
本を読む前に,「なぜ自分がその本をうまく読み切れないのか」という原因を知るというものです。
そしてセルフテストを通じて明らかになった問題の解決策を実行することで,
その本や読書そのものへの苦手意識を払拭することができ,
スムーズに本を読めるようになります。
本書で紹介されている具体的な10個のチェック項目がこちら。
チェックリスト
- 十分な時間とモチベーションが足りない
- 集中力が維持できない
- 読むスピードが遅い
- ボキャブラリーが不足している
- どの部分に集中すべきか分からない
- 新しい情報を理解できない
- メインのポイントと議論のポイントが掴めない
- エビデンスの価値が測れない
- 本の内容を理解するための背景知識が足りない
- 馴染みのない分野である
この10個の項目について,読む前に自分でチェックをしてみてください。
そして,チェックがついたものに対して,
正解はないので,自分なりに解決策を講じてみましょう。
例えば,「4. ボキャブラリーが不足している」に当てはまった場合は,
と適切なアクションをとることができます。
対策を講じよう
さらに,自分で解決策を考えるのは難しいという方もいると思いますが,
その場合は,本書の中で具体的な解決策が紹介されているので,
それを参考に対策を講じるとより効果的です。
例えば,
「1. 読書の時間とモチベーションが足りない」
に当てはまる場合は,本書ではこのような解決策が提示されています。
「1. 十分な時間とモチベーションが足りない」
モチベーションについては「メンタルマップを意識的に活用すること」が求められます。
時間が足りない点については,多くの人が読書にかかる時間を長く見積り過ぎています。忙しい社会人にとって,まとまった2・3時間の読書時間を確保するのは困難です。移動中の15分,休憩中の30分などのスキマ時間に「とりあえず本を手に取る」というスタンスで読書を始めましょう。
このように,10個のチェック項目それぞれに対して
明確な解決策が用意されているので,その解決策を意識するだけでも
読書に対する苦手意識が払拭されてスムーズに読み進められるようになります!
この記事で10個の対策全てを解説することは難しいので,
DaiGoさんが紹介する効果的なセルフテストについて気になった方は
ぜひ本書を手に取ってみてください!
まとめ:読書前でほとんどが決まる
この記事では,
メンタリストDaiGoさんの『知識を操る超読書術』をもとに,
本を読む前にすべき3つのこと
をご紹介しました!
まあ,3つ全てをいきなり取り入れるのは難しいかもしれないので,
その場合は1つずつでいいので読む前に実践し,
少しずつ読書の習慣にしていくのがいいと思います!
ということで,本記事では「読書前」にフォーカスしましたが,
別の記事では「読書中の工夫」と「読書後のテクニック」についても紹介していきます!
ぜひ併せてご覧ください!